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川口リトルリーグは、埼玉県川口市・蕨市・戸田市をホームとする硬式少年野球チームです。

親のかかわり方 〜某新聞・子供とスポーツのコラムより〜


 〜「お世話当番」悩みの種〜

なぜ手作りでないといけないのか。

小学3年の長男が土日祝日にサッカークラブに通う東京都内の母親は首をかしげる。

ボランティアで教える監督やコーチへの昼食に、親たちが弁当を買うクラブはよくあるが、ここは手作りがルール。『子どものため』と自分は割り切るつもりではいるが、不思議に思う。シングルマザーなど親がそこまでできず、泣きながらやめていく子を何人か見てきたという。

神奈川県の30代の母親は、小学生の長男の野球チームで、4〜5時間の当番が月に2、3回も回ってくるのが納得いかない。当番の仕事と言えば、コーチにお茶を配ったり、昼食時にみそ汁を入れたり、給仕そのもの。『そういうことを頑張る親の子どもがちやほやされるところがうんざり。親子で楽しくスポーツに親しむ、地域とのかかわりに喜びを得る。それで十分なはず。子どもに入れ込みすぎる親が多いのは、少子化のせいでしょうか』

小学生の長男が剣道クラブに入る九州の40代の母親が苦痛なのは、地域の会議にクラブの役員として出ると、毎回その後の飲み会出席を強いられることだ。『自分はお酒が飲めないし、何千円かんの出費になる。行きたい人だけが行く雰囲気にしてほしい』

月謝を払ってプロの指導者に教えてもらうクラブではなく、会費を集める程度の地域のスポーツ少年団に子どもが入ると、練習場の確保や運営上の雑事など、避けられないのが親の協力。その内容を巡り、はまる親と距離を保ちたい親の温度差が悩みの種になる。

『やることはいろいろあるが、職場と違い、指示が組織的に下りてくる訳ではない。誰の責任かもはっきりしない。どう動くべきか気を使った』と振り返るのは、都内の50代の会社員の父親。高校2年の長男が中学時に入っていた野球チームの当番が大変だった。1年の親に上級生の親が指示を出す。主力の父母がどっぷり漬かり、レギュラーでない子の親との間に上下関係が生まれていた。
仕事がある親や幼児がいる親には当番の機会が限られることを認めることができず『毎週きて当たり前」という親は、子どもの時に自分の親がそうだった人が多い。当番を強制する上下関係が再生産されているように、この会社員にはみえる。

一方、『親もある程度のかかわりを覚悟して入らないといけない』と、長女がバトントワリング教室に通う都内の会社員女性(42)は話す。役員を務め、会場確保、事前の出席確認、会費あつめなどをする。保護者をまとめる立場からすると、運営参加に消極的な人が多いと映る。

保護者の立ち位置が千差万別だからこそ、雑用をどのように賄うかは、親同士の関係に客観的になれる指導者が考えて欲しいと思う。『保護者はそうして欲しくて、指導者の顔色を見ながら悶々としている。そういう時、改善点など一声かけてくれると楽になる』

長女がバレーボールをし、自ら審判資格を持つ都内の父親は『ボランティアのスポ少でも、指導者には講習受講などで資格が与えられるライセンス制度を義務づけた方が良い』と考える。『そうすれば、指導方法だけでなくチーム運営も学ぶことになり、自分のチームにはどんな親のかかわり方がいいのかも判断できるようになる』

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